相続シリーズ⑨「配偶者の相続税はどうなる

2022年10月08日

こんにちは。

 

今回は続シリーズ⑨「配偶者の相続税はどうなるの?」というテーマです。

 

相続人の中に配偶者がいると納税額を大きく減らすことが出来ます。

 

どういうことかというと、配偶者が財産を相続すると、配偶者の法定相続分と1億6,000万円のうちどちらか大きい方までは、相続税がかかりません。

 

つまり、相続人の中に配偶者がいると、実際の納付税額を半分以下に減らすころが出来ます。

 

 

配偶者相続分

 

ただし、

 

①この特例は、相続税の申告期限までに遺産が分割されていなければ受けられません。

未分割の場合は法定相続分で申告し、申告期限から3ヶ月以内(訴訟などやむを得ない場合は延長)に分割された場合に適用されます。

 

②この特例を受けるには、この特例を受けることにより相続税がかからない場合であっても相続税申告書を提出することが条件です。

 

③この特例を受けるには、この特例を受けることを記載した書類を申告書(修正申告書、更正請求書も含む)に添付することが必要です。

 

 

例えば・・・。

 

①遺産額が1億円で配偶者が全額相続した場合、1億6,000万円以内なので相続税はかかりません。

 

②遺産額が4億円で配偶者の相続分が2億円の場合、1億6,000万円を超えていますが、法定相続分以内なので相続税はかかりません。

 

 

 

配偶者の特例とは別に、相続人が未成年者や障害者の場合にも、税額控除があります。これらの控除額を引いた後の金額が納付税額になります。

 

未成年者控除の額・・・10万円×(20歳-相続開始時の年齢)

障害者控除の額・・・10万円(特別障害者は20万円)×(85歳-相続開始時の年齢)

※令和4年4月1日以後の相続については、算式の20歳が18歳となります。